海の舞姫「マンタ」は優しい巨人?それとも危ない巨大魚?

マンタの画像 水生動物

「マンタが見たい!」

そんな理由でダイビングを始めた人もいるでしょう。

最大で横幅9mにもなるエイの仲間。

世界中の暖かい海で見られます。

あの巨体で泳ぐ姿はとても優雅。

「舞う」と表現したい魚です。

エイ独特の形がいいんですよね~。

どこかステルス機みたいで、カッコよくもある。

人気のマンタ。

しかし、その生態は詳しくわかっていません。

温和なイメージが強いけれど。

あれだけの巨体。

人間がパクッと食われても不思議はない。

エイは毒持ちも多いし。

マンタは危なくないんでしょうか?

意外と知らないマンタを解説します。

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マンタはエイ?別な魚?

マンタは2種類います。

「オニイトマキエイ」

「ナンヨウマンタ」

かつては両方オニイトマキエイとされていました。

でも、ナンヨウマンタが別種と判明。

2009年に分けられたのです。

オニイトマキエイとナンヨウマンタの違い

この2種はとても近い種。

生態も変わりません。

だから区別されていなかったのです。

近年にやっと「違うくね?」となって分類されました。

見分け方はこんな感じ。

もっとも、模様などは個体差があり、そこまではっきりしたものではありません。

外洋のオニイトマキエイが沿岸に来ることもあります。

大雑把に見分ける参考程度に。

日本では沖縄でマンタが見られますが、沿岸にいるのでほとんどはナンヨウマンタということになります。

エイともちょっと違うぞ!

マンタはれっきとしたエイ族。

「でっかいエイ」です。

エイのうちのオニイトマキエイとナンヨウマンタを「マンタ」の愛称で呼んでいます。

語源はスペイン語。

「マント」、「外套」の意味。

広がったマントのようだから。

思ったより単純な理由だった。

日本語だったら「フロシキ」とか「ザブトン」になってた気がする。

ただ、マンタは一般のエイと少し違います。

一般のエイは口が裏側にあって、海底を探りながら貝や甲殻類を食べています。

マンタの口は正面向き。

口の両側にもヒレがあり、かきこむように動かして、プランクトンを食べています。

「頭鰭(とうき・あたまびれ)」といいます

だから、普通のエイが海底にいるのに、マンタは海面近くを回遊しているわけです。

マンタはマグロと同じで、泳ぎ続けないと窒息する魚。

回遊は宿命なのです。

また、エイによく見られる毒針もありません。

毒の心配はないとしても、やはり大きさは脅威です。

うっかり近づいて反撃されたらたまらない。

マンタはその心配もなさそうです。

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マンタは人を襲う?

マンタの画像

マンタは平和的な魚で知られています。

一方で、「マンタは人食いなのでは」との声もある。

これは大きさゆえの誤解です。

人食い疑惑は杞憂

マンタはプランクトン食。

海水ごと飲み込んで、濾しとって食べる。

ヒゲクジラ、ジンベエザメらと同じ。

濾過摂食者・フィルターフィーダーと呼ばれます。

フィルターフィーダーは大口を開けて泳ぎます。

常に食っている感じ。

だから、たかがプランクトンだけでも大きくなれるのです。

小魚もけっこう食べてたりします

しかし、この食性。

口を開けて、襲ってくるように見えません?

マンタは5m超の巨大魚。

「プランクトン食ってるだけっスよ」と言われても……。

相撲の力士がツッパリしながら向かって来るみたいなものだし。

殺意を感じちゃいますよ。

マンタは人食いなどしません。

間違って口に入っても、すぐ吐き出されます。

もちろん、人を傷つける牙もありません。

ただし、大きいぶんパワーはそれなりにある。

マンタにも機嫌の悪いときがあるでしょう。

ダイビングでは近づきすぎず、距離を取って見てください。

マンタは食べられるの?

ところで、逆にマンタは食べられるのでしょうか?

僕の暮らす地方では、エイを「カスペ」または「カスベ」と呼び、たまに食べるのです。

煮つけにすると軟骨ボリボリで良き。

カスペは「ギンガエイ」のこと。

ヒレが乾物の「エイヒレ」です。

それならマンタだって食えるのでは?

と思ったら、マンタは不味いらしい。

でも、近種のヒメイトマキエイ(2m)は美味いんだそうです。

沖縄のスーパーでたまに売っているとか。

煮つけ、唐揚げ、ムニエルなどにされるよう。

ヒメイトマキエイはマンタではないのですが、見た目はマンタそっくり。

「小さいマンタ」とも呼ばれます。

マンタを食べた気分にはなれるかも。

まだまだある!マンタの謎

マンタは人気の魚。

でも、数は少なく、調査も不十分なのです。

まず、寿命がよくわからない。

20~30年と思われますが、50年いや100年という意見もある。

日本では沖縄美ら海水族館で飼われているので、いつか判明するかもしれません。

マンタのいる水族館は世界でも希少なんです

そして、知能。

マンタは脳の体積比が魚類最大。

鏡に映った自己を認識できるそうです。

これは霊長類並みの知能。

しかし、能力の底がわからない。

知能が高い予測はできても、どれだけ高いかは未知。

これも調査が待たれます。

マンタはジャンプするのですが、これも理由は不明。

寄生虫を落としているのか。

何かのコミュニケーションなのか。

知能の高いマンタですから、今後驚くようなことがわかるかもしれませんね。

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まとめ

「マンタ」は愛称。

オニイトマキエイとナンヨウマンタのことです。

「マンタ」という魚じゃないですよ。

大きいから少し怖い。

でも、性格は臆病で穏やか。

人を襲うことはありません。

大口開けて、プランクトン漁っているだけです。

沖縄では美ら海水族館で見られる他、石垣島ではシュノーケリングでも一緒に泳げるツアーもある。

機会があれば、一度近くでご覧ください。

その優美さに感動すると思いますよ。

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