氷漬けのUMAミネソタ・アイスマン行方不明から再発見まで

寒い画像 その他

1960~70年代。

アメリカとカナダを渡り歩く「フリークショー」がありました。

『変なモノ』を見せる、要は見世物小屋です。

そこにあった見世物のひとつに、学会が騒然となります。

「氷漬けの原始人」

後に『ミネソタ・アイスマン』と名付けられるものです。

本物か?偽物か?

本物だとしたら原始人か?雪男か?

議論沸騰の中、ミネソタ・アイスマンは行方不明に。

しかし、近年忘れられていたアイスマンが再び発見されたとのニュースが!

未だよくわからないミネソタ・アイスマンの物語です。

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ミネソタ・アイスマンは本物と認定!

「氷河期から来た男」

そんな触れ込みで、興行師フランク・ハンセンが人々に見せたもの。

ミネソタ・アイスマン。

それはたしかに奇妙なものでした。

身長は180cm

顔と手足の平以外は、10cmもある暗褐色の毛に覆われている。

右手を腹部に添え、左手を頭の上に掲げた姿勢。

後頭部には銃で撃たれた痕のある、氷漬けの男です。

ハンセンはその出自について――

「ベトナムで射殺されたネアンデルタール人」と言っています。

氷河期から氷漬けにされていた旧人ではなく、現代に生き残った類人猿なんですね。

その風貌は原始人といわれればそう見える。

ベトナムなら中国と隣接しており、中国のUMA「野人(イエレン)」かもしれない。

遠出したヒマラヤのイエティとも考えられます。

どちらにしても世紀の大発見ですよ!

大衆が押し寄せたのも当然でしょう。

ハンセンも「ウハウハ」です。

そして生物学界も動き出します。

アジアで目撃される獣人とも合致!

調査に乗り出したのは二人の動物学者。

アイヴァン・サンダーソンベルナール・ユーベルマンです。

といっても、調査対象は氷の中。

できたのは観察だけでしたが、いろいろとわかったこともあります。

  • 顔の幅は広く、平ら
  • 鼻腔は短く、鼻は上向き
  • 片方の眼球が飛び出している(銃撃の結果?)
  • 手の平は大きい
  • 手の親指は細い
  • 四足行動する特徴が見られる
  • 一部が解けた氷の部分から腐敗臭がする

特徴の一部は、ロシア、モンゴルで目撃される獣人とも合致し、アジアに広く生息する未知動物と考えられるのです。

こうしたことから、二人は「新種の類人猿」と結論。

もちろん本物。

「ホモ・ポイゲンデス」という学名まで与え、サルからヒトへの進化の謎とされるミッシング・リンクかもしれないと言い切ります。

もう吹かしまくってるって感じ。

それじゃ雪男やビッグフットの正体と目される、原始人の生き残り?

ミネソタ・アイスマンとはこの頃に名づけられました

学者が太鼓判を押したのです。

これで決まりか?

しかし、「生物学界が激震!」とはなりません。

この大発見、とにかくうさん臭いのです。

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疑惑の中、行方不明~ネットで再登場!

実はサンダースとユーベルマンは、UMA界では知られた二人。

この業界ではしょっちゅう名前を聞きます。

最初から未知動物の肯定派で、この二人が本物認定したUMAは数知れず。

そのくせ、ちゃんと確認されたUMAがひとつもない。

「結論ありきの調査だ」というわけです。

本物と偽物が途中で入れ替わった?

興行師のハンセンもかなりいい加減な男だったようです。

ミネソタ・アイスマン入手の経緯も言うことが違う。

「ベトナムで射殺」というのが一応事実化されていますが、

「シベリアで見つかった」

「日本の捕鯨船が見つけた」

「香港で売っていた」

「ミネソタ州でハンセン自身が射殺した動物」

と、ころころ変わっていたそうです。

そんなわけで、本物認定された後もハンセンは詐欺師扱い。

「ハンセンがベトナム戦争のときに殺した人間なのではないか」と疑惑を持たれ、FBIが動いたほどです。

ハンセンは逆風にさらされて、姿を消しました。

アイスマンが未知動物という意見にも異論が出ます。

別な学者が鑑定し、「作りものだ」と結論。

さらにハンセンが数年前に、アイスマンの模型作成を業者に依頼していたことも突き止めます。

数年後、インタビューに応じたハンセンは

「殺人を疑われて、罪をなすりつけられないように、途中から模型に変えた」

「本物はアイスマンの本来の所有者に返した」

と釈明しています。

サンダースたちが調べたのが本物で、後の調査は模型というのです。

この頃にはミネソタ・アイスマンはとっくに行方不明。

「もう真相はわからない」と40年の時が過ぎた2013年。

なんとミネソタ・アイスマンがネットオークションに登場したのです。

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ミネソタ・アイスマンの正体は?

ミネソタ・アイスマンはスイスの博物館にあったそうです。

それをテキサス州の富豪が買ったとされています。

それがニュースになって、写真が公開され、それっきり。

再調査されたとか、正体がわかったとか、そんな情報も聞きません。

注意するべきは、ハンセンの言うことを信じるなら、ミネソタ・アイスマンには本物と偽物があるということ。

見つかったものがどちらだったのかもわかっていません。

ただ、写真を見た限り、僕はあまり雪男とか古代の類人猿には見えませんでした。

「多毛症の人間」が一番近いような気がします。

海外のものですが、動画でも見られます。

どんな印象でしょうか?

The Minnesota Iceman Believe It Or Not

アイスマンは世相が生んだフェイクだった?

ミネソタ・アイスマンについては、なにもわかっていません。

でも、偽物だった可能性が高いと思います。

ミネソタ・アイスマンが世に出る少し前、あまりにも有名なある映像が撮影されました。

パターソン・ギムリン・フィルム。

去ってゆくビッグフットが振り返るというアレです。

世界中が騒然としました。

見世物小屋がそれに便乗しても不思議はないでしょう。

また、アジアではベトナム戦争の真っ最中。

ミネソタ・アイスマンはそんなタイミングで現れた「ベトナムのビッグフット」なのです。

世相から生まれたフェイクのUMAだった。

ハンセン自身もこんな大事になると予想していなかったんじゃないかと思います。

「そんなに注目するなよ。バレるだろ」

今もアイスマンはどこかで、顔を隠そうと例のポーズをしているのかもしれません。

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まとめ

60~70年代、たった数年間だけ世に出たミネソタ・アイスマン。

懐かしの芸能人みたいな存在ですよ。

でも、インパクトはすごいものがありました。

真偽はともかく、ほぼ完全な獣人の姿ですからね。

子供時代に読んだUMA本には絶対載ってたもん。

だから再発見のニュースは驚いたし、「なんで今頃」という思いもありました。

真相がわからないまま消えていてほしかったです。

今んとこ情報も途絶えているので、「もう出てくるなよ」なんて正直思っています。

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