トンデモ未確認生物クリッターはUFOの正体なのか?

空の画像 その他

極地から深海、火山地帯まで、生物が存在する地球。

地球という惑星の豊かさと、生命のタフさを感じぬにはいられません。

これほど溢れかえる生物が、未だ進出できない場所があります。

どんな生物も生きられない過酷なエリア。

――成層圏です。

だいたい10~50kmの上空。

「雲の上」といえば想像しやすいでしょうか?

ほとんど未知のこの空間は、常識を超えた生物の楽園かもしれません。

「クリッター」「アトモスフェリック・ビースト」

成層圏の怪物たちは、そう呼ばれているのです。

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未知すぎる生物クリッター

皆さんが乗る飛行ジェット機。

その高度が約10kmになります。

それ以上高く飛ぶと、燃料を燃やすための空気が薄すぎて、墜落しちゃうのです。

最も高い場所にある雲も、そこら辺が限界。

空気がほとんどないのだから、生物の限界ともいえるでしょう。

成層圏とは、半分宇宙みたいな場所。

もし生物がいるとしても、僕らが知るものとはまったく違うはずです。

クリッターの特徴

1970年代。

トレーバー・ジェイムス・コンスタブルという人が、驚くべき提言をしました。

「UFOは生物である」

そう結論したのには裏付けがあります。

トレーバーは第二次世界大戦のエースパイロットで、後に航空研究家になった。

UFOにも造詣が深く、空の写真も多く撮っています。

紫外線レンズを使って撮影すると、不思議なものが写ることに気がつきました。

上空を漂うアメーバのような物体。

未確認の飛行物体だからUFOなのですが、どう見ても生物のようなのです。

そして、ブッ飛んだ想像力を発揮します。

「上空には未知の生物が浮いている」

「UFOの一部は、その生物がたまたま下降して目撃されたものだ」

その生物を
『クリッター(生命体)』
または
『スペース・クリッター』
と呼び、独自の理論を組み立てたのです。

  • クリッターはプラズマ生命体である
  • プラズマ生命体は、生命が生まれる前の太古の地球で発生した
  • クリッターは既存生物と別な進化をした
  • 成層圏には直径数cmから数百mのクリッターがいる
  • クリッターはプラズマの密度によって見えたり見えなかったりする
  • クリッターは形を変える
  • 行方不明の人や家畜には、降りてきたクリッターに食われたものもある

畳みかけるような素晴らしい暴論です。

でも、これがなかなか面白い理論なんですよ。

プラズマ生命体って何?

物質には4つの状態があります。

液体、気体、個体、そしてプラズマです。

テレビくらいでしか聞かないプラズマですが、自然界では珍しくありません。

稲妻、オーロラ、炎などがプラズマ体。

人工物でも蛍光灯やネオンライトに使われています。

本来、すべての物質は
「中心にある原子核」と「原子核の周りを回る電子」
で構成された原子でできています。

原子核と電子はセットなのですが、高温や高圧などにさらされると結びつきが壊れ、電子が勝手に飛び回るようになります。

「電離」という

その状態がプラズマで、形があるようなないような幽霊みたいなものになる。

宇宙空間にある物質の99%はプラズマといわれています。

原始の地球にも豊富にありました。

雷ビカビカ、マグマがグツグツという時代ですからね。

クリッターは原始地球で、豊富にあったプラズマを構成物にして誕生した生物というのです。

もちろん、生物学界からは「アホか!」。

プラズマ生命体は、既存生物の常識から著しく外れている。

第一、液体生命体や気体生命体すら確認されていないのに、プラズマ生命体なんているわけない。

しかし、生命体の定義があやふやなのも事実。

液体や気体の生物はSFにもよく出てくる。

「プラズマ生命体はいない」と断言できません。

想像の域とはいえ、新しい生命の形を提唱したといえるでしょう。

宇宙への知識が高まった現在も、成層圏は謎の空間。

そこに未知の生物が蠢いていると考えるのは楽しい。

「クリッター以外にも、生物がいるのでは?」

そうして生み出されたのが「アトモスフェリック・ビースト」です。

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空の獣アトモスフェリック・ビースト

「上空に巨大な何かが見える!」

ネットを探せばいくらでも出てくる事例です。

人間のようなもの、ドラゴンのようなもの、軟体動物のようなもの……。

それこそ「アトモスフェリック・ビースト(成層圏の野獣)」かもしれません。

現実と空想の間

上空に、大気より軽い物質でできた生命体が浮いている。

これは昔から考えられてきました。

木星のようなガス惑星には、そんな地球外生命体がいる可能性が示されています。

地球にいてもおかしくない。

上空でまるで生物のような「何か」を目撃したと証言するパイロットや宇宙飛行士も多い。

さらに、フライングヒューマノイドに代表される、フライング系UMAの噂。

たくさんの成層圏生物が空想されています。

Misteri makhluk besar atmospheric beast

といっても、ほとんどは気象現象でしょう。

不思議な形の雲や、光の加減、放電など。

プラズマ現象もあると思います。

それらが「空の人間」「空のクジラ」「空のクラゲ」「空の大蛇」に見えた。

その総称がアトモスフェリック・ビーストなのです。

しかし、空に浮かぶ巨大な生物は神々しい。

生物というより、神的な光景です。

クトゥルフ神みたいなのが、降臨してきたように感じる。

昔の人は畏れ、宗教に発展したのかもしれません。

現在は人々の好奇心を刺激して、空想の「空の生物」が生み出される。

「生物のアトモスフェリック・ビースト」と「空想のアトモスフェリック・ビースト」は別物です。

クリッターはどちらなのか考えるべきです。

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クリッターの実在は証明できるか?

プラズマ生命体はかなり無理のある存在です。

ところが、それほど荒唐無稽ではありません。

プラズマ生命体はあり得る!

まず、生物は有機体で、石や鉄など無機体の生物はいません。

でも、無機体がプラズマ状になると、DNAと似た構造体を作ることがあるらしいのです。

そうなると、アメーバのように分裂して増える可能性がある。

これはもう生物ですよ。

そんなプラズマが集合体になったら……。

さらに、互いに関係性を有して、神経組織のような伝達能力を持ったら……。

知恵のある、巨大生物にも成り得ます。

今は「あり得る」という段階ですが、まったく考えられないわけじゃない。

クリッターが捕獲されれば……。

これが難しいのが問題なのです。

クリッターの痕跡

クリッターは形がはっきりしない。

たぶん、質感もないでしょう。

とても捕まえられそうにありません。

つまり、観察などが無理。

下手したら、目の前にいたって気がつかないんですから。

手掛かりはむしろ、地上に落ちているかもしれません。

「ゴッサマー」や「エンジェルヘア」と呼ばれる不思議な物質。

クモの糸のような状態で地上に落ちてきて、触れるとゼリー状になり、消えてしまう。

正体はわからず、「UFOの落とし物」だとか、日本では「ケサランパサランの正体」なんていわれます。

これが「クリッターの死体では?」という説もある。

クリッターが寿命を迎え、プラズマ状態を維持できなくなり、落ちてきたというのです。

それならあちこちに落ちてそうですが……。

まあ、鳥の死骸が珍しいように、稀に人目に触れる場所に落ちるパターンかも。

残念ながら、ゴッサマーもほとんど観察できない物質。

すぐに消えてしまう。

でも、クリッター本体よりはなんとかなりそう。

やはり不思議な現象なので、解明してほしいですね。

大気圏の生物はとても面白い発想です。

僕らの知る生物とは異なった発生をし、独自の進化をした。

地球には2タイプの進化があったかもしれないのです。

考えてみれば、生物のタイプが1系統というほうがおかしいと思いません?

生命体にはもっと大きな可能性があるんじゃないでしょうか。

クリッター、アトモスフェリック・ビーストはたしかに与太話。

されども無視できない魅力があると思うのです。

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まとめ

クリッターは僕らの常識が通用しない生物です。

UMAといっても、他のものとはタイプが違う。

この異質感は、僕が初めてクリッターの話を聞いたときから、ずっと心を捉えてきました。

ただの自然現象が濃厚だとは思います。

だけど、空を泳ぐ巨大クジラや蠢く軟体動物は夢がある。

今はアトモスフェリック・ビーストとちょっとカッコいい名前も付き、非現実的なファンタジー世界を作り上げています。

いつか、人類が成層圏に進出したとき。

知らなかった別世界が広がっているなんて、楽しすぎます。

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