アフリカには牛みたいな鹿みたいな動物が多い。
レイヨウとか、アンテロープとか、そんな動物。
中でも覚えておきたいのは『ディクディク』だと勝手に思っています。
小柄で、つぶらな瞳。
踊り(逃走)も歌(鳴き声)も大好きという、まさにアイドル。
「ディクディク」という名前まで、なんか可愛い。
日本ではほとんど見る機会がないマイナーアニマルですが、今後ブレイクするかもなのです。
今のうちに推す価値はある!
流行ったときに、「ああ、ディクディクね」と余裕かましたい。
ディクディクの生態などをまとめました。
弱いけどたくましいディクディク
ディクディクはアフリカ東部のサバンナに暮らしています。
日本では「富士サファリパーク」だけで、
4種のうちのキルクディクディクが飼育されています。(2020年現在)
つまり、めったに会えないレアもの。
どんな動物なのか説明していきましょう。
ディクディクの見た目をざっくり表現するなら「小鹿」です。
でも、実際はウシ科。
トムソンガゼルやスプリングボックに近く、鹿とは違います。
イメージは「小鹿」ですが、ディクディクはさらに小さい。
立ち上がっても50cm程度。
重さも3~5kgくらい。
大人でも赤ちゃんサイズなのです。
大きな丸い目と、スプーン型の大きな耳。
なにしろミニチュアなので、視力・聴力は警戒のための必需品。
長めの鼻はラジエーターの働きをします。
通過した血液は冷やされ、酷暑のサバンナで便利。
頭には可愛い角があり、ちょっと金髪が立ってモヒカンみたいになっていて、キャラ付けもバッチリ!
そして弱々しい四肢。
「大丈夫かな」と心配になるほど。
でも、強い面もちゃんとあります。
安全な縄張りを守れ!
ディクディクは縄張り意識の強い動物です。
それを主張するのが糞と尿。
境界線にまき散らし、「ここからは俺の領地だ」とアピール。
なかなか越えにくいボーダーではある。
糞尿は婚活にも使われます。
まずメスが糞をする。
オスはそれをチェックし、
「いいウ○コだ。これなら俺の子も産めるだろう」
と判断すれば、メスの糞を自分の糞で囲む。
「私のウ○コが気に入ったようね」とカップル成立です。
「お見合い写真」じゃなく「お見合いウ○コ」。
ウ○コが履歴書なのか……
こうして臭い仲になったディクディクは一夫一婦制。
夫婦でテリトリーを占有しています。
オスには角があり、メスがちょっと大きめ。
これはおそらく、ディクディクが弱い動物だからでしょう。
危険なサバンナは動きにくい。
大型ネコに猛禽類にヘビ。
小柄なディクディクは天敵がとにかく多い。
縄張りの中に潜んでいるほうが安全ですからね。
侵入者があれば、オスは果敢に戦います。
家を失えば、危険にさらされるのだから当然です。
ディクディクは自分たちの子供にも容赦ありません。
ディクディクの家庭は厳しい
出産は一頭だけで、7~8カ月とても大切に育てます。
その頃、母ディクディクは次の出産を控えています。
そこで成熟した子を追い出すのです。
前の子を追い出し、新しい子を産み育てるの繰り返し。
なぜかオスは父親が、メスは母親が追い出す。
追い出された子は、独り立ちして新たな家庭と縄張りを作らなきゃならないのです。
ひとつの領地に、ひとつのカップルが基本で、それぞれが領地ファーストで守ることで、厳しいアフリカで種を存続させてきたのでしょう。
ディクディクはアラームだった!
ひ弱なディクディクは「逃げ」に特徴があります。
ジグザグに飛ぶように逃げる。
最高時速は60km
そして、甲高い声で鳴き、周囲に警告をするのです。
この鳴き声が「Dik Dik」と聞こえるから「ディクディク」。
ディクディクって聞こえるかなあ?
声で他の動物も逃げるので、ハンターには評判が悪い。
もっとも、富士サファリパークでは飼育員も鳴き声を聞いたことがないのだそうで、安全な環境でのムダ鳴きはしないらしい。
見た目も可愛く、鳴かないのなら、ペットにもうってつけではないか。
ディクディクってペットになるんでしょうか?
ディクディクはペットにできる?
ディクディクは世界中の動物園で飼われています。
なので、飼育そのものは困難ではなさそう。
餌は花や果物でもよく、水はほとんど飲まない。
サイズも小さく、部屋飼いも可能ではないか。
しかし、ペットにするのは障害も多いでしょう。
ディクディクは絶滅危惧種ではないのですが、決して数は多くありません。
簡単には手に入らない。
ネットを漁ってディクディクの値段を調べてみたけど、わからなかった。
それだけ「売り物」ではないということ。
さらに、生息地のサバンナと高温多湿の日本は環境が違い過ぎ。
動物園並みの施設じゃないと、快適に暮らせないと思う。
現実的に無理でしょう。
可愛いのに……
まあ、部屋で縄張りを主張され、ウ○コされても困る。
動物園まで見に行くのが無難でしょうね。
まとめ
小鹿のような、小さなアンテロープ『ディクディク』。
日本では富士サファリパークだけで会える、サバンナのアイドル。
普段は自分の領地で夫婦仲良く隠れて暮らしている。
危なくなれば、ジグザグ逃げで敵を翻弄し、Dik-Dikと歌うように姿をくらます。
弱々しくも、強く生きているのです。
ペットにするのは難しいですが、いつかどこの動物園でも見られる人気者になりそうな予感がプンプンするぞ。
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