錦鯉といえば高級魚。(なんか違う気がする)
政治家とかが飼っているイメージですよね。
上級魚って感じですかね。
豪邸の広い庭園にあつらえた、大きな池を悠々と泳いでいる。
どれもこれも高級車並みのお値段。
主人が餌をやりながら「この池も手狭になってきたな。またパンピーから金を搾り取るか」とか言ってるとか。
こういう発想がパンピーなんだな……。
錦鯉は事実、高額で大きい。
「偉い人」「お金持ち」が飼っていると思いがちです。
だけど、一般家庭でも普通に飼えます。
それも、室内での水槽飼育で。
「だけど、難しそう……」
そう見えますが、意外と簡単なのです。
平民だってじゅうぶん飼える錦鯉。
鯉は長寿で縁起のいい魚であるうえに、リッチな気分にも(ちょっと)浸れる。
その飼育法や注意点をまとめました。
鯉の種類と値段は?
鯉は日本中の川や湖沼にいます。
これらは原種の野生コイで、大昔に中国から入ってきた外来種です。
「鯉は滝を登って竜になる」伝承があり、縁起がいいとされます。
「登竜門」や、コイキングがギャラドスに進化する、元ネタですよ。
普通の鯉(マゴイ)は地味な色。
そんなマゴイの中に、突然変異できれいな鯉もいました。
「これ掛け合わせたら、もっときれいになるんかな~」
と、思った人が200年前の新潟にいた。
そうして、鑑賞用の「錦鯉」が誕生。
その後、いろいろなタイプが生み出され、人気となってゆくわけです。
錦鯉は多様な模様が魅力!
錦鯉の基本は「白」「赤」「黒」、さらに「黄色(金色)」があります。
ポピュラーなのが「白地に赤模様」の「紅白」。
おめでたいし、日の丸配色だし、日本人好み。
頭部にだけ赤い模様があるのは「丹頂」と呼ばれます。
紅白に黒が混じったのが「三色」。
黒部分が控えめなのが「大正三色」で、黒が大きいのが「昭和三色」。
模様の形や割合、地肌色の見え方で、「孔雀」や「紅九紋竜」といわれるものもある。
なんか麻雀の解説をしている気分になる。
さらに白黒柄の「白写り」、赤に黒の「緋写り」。
金色の「黄金」、茶色っぽい「からし」、銀色のような「プラチナ」など、種類は多数。
海外で生み出された品種もあって、かなりディープな世界です。
初心者はそこまで覚える必要はないでしょう。
好きな色合いと値段くらいを考えれば大丈夫です。
値段は数百円から
錦鯉は高額。
そんな印象が強い。
これまでの最高額は2億円!
僕は100円のサンマを買うのにも躊躇するのに……。
購入者は台湾の女性だそうです
こんな(アホらしい)高値がつくのも、需要があるから。
マニアにとって、大きく、配色のいいものなら、億でも問題ないのでしょう。
でも、平民には払えません。
ちゃんとお手頃価格もあるので大丈夫です。
錦鯉は種類によって、1万~数十万円もします。
これは専門店やマニア向けのショップの場合。
ホームセンターなどで売っているのは一匹数百円。
ほとんど金魚レベルです。
2億に比べると「だいぶ落ちる」値段。
ピンキリにも程がありますが、錦鯉は本来が大衆の観賞魚。
とんでもなく高額なのは、アートになってしまった“鑑賞”魚なのです。
絵画みたいなものと思えばいい。
ワンコインの錦鯉でも、自分が気に入ったものを飼い、愛でればいいでしょう。
鯉に2億も出す人と張り合っても仕方ないですし。
個人的には、高値で持てはやされる鯉より、一般家庭で飼い主に可愛がられている鯉のほうが、幸せに思えるんですよね。
「王族に生まれるより、パンピーのが気楽でいい」みたいな。
長く飼えば、安物錦鯉だって元気に生きて、目を楽しませてくれます。
そのためには正しい飼育法を知って、錦鯉にストレスを与えないのが大事です。
錦鯉はとても飼いやすい!
鯉はメジャーな観賞魚なので、餌などの購入には苦労しません。
寿命も長く、10年以上余裕で飼えます。
260年生きた鯉もいますから、下手したら飼い主のほうが先にリタイヤです。
平均は20~30年。
飼う際は自分の年齢も考慮に入れたい
この丈夫さは、初心者にも嬉しい。
長くつき合う錦鯉ですから、長期飼育を念頭に入れて始めなきゃなりません。
水槽の大きさは?
家で錦鯉を飼うなら、水槽飼いになります。
大きな錦鯉は1m近くにもなるのですが、それは庶民には無理なやつ。
でも、錦鯉は環境に合わせて、成長を調整できます。
小さな水槽なら、それなりの大きさにしかならない。
複数飼育でも、バランスよく、ちゃんと水槽にフィットしてくれるのです。
お利口ですね。
もちろん、大きくしたいのであれば、大きな水槽で育てればいい。
水槽は水を入れると重くなり、大きければ手入れも大変になります。
一般家庭なら45~90cm水槽が現実的。
比較的素人にも扱いやすく、置き場所にも困らないサイズです。
拘りがなければ、軽くて安価なプラスチック水槽でもいいですね。
飼育数は、よほど窮屈でなければ、少し多めでも構いません。
小さいうちなら、水槽幅10cmに対して1匹くらいでも大丈夫。
ただ、うっかり大きくなる個体もいますので、鯉の成長を見ながら、適度に過疎るイメージでいいと思います。
滝登りするという鯉は、けっこうパワフル。
水槽から飛び出すこともあるので、蓋は必須になります。
水槽の環境を整える
鯉は丈夫な魚でもあります。
餌だって数日なくても平気。
だから、いつも与えるなら少ないくらいでOK。
3分くらいで食べきる量なら、ちょうどいいと思います。
そのほうが掃除も楽で、鯉も大きくなりません。
悪環境にも強い。
用水路でも泥水でも生きてゆけるし、寒ければ代謝を抑えて冬眠状態にもなる。
それでも、ヒーターやろ過機は設置したほうがいいでしょう。
タフだからといって、わざわざ悪環境で育てることもありません。
水温は20~25℃くらい。
ろ過機、エアレーションはあるといい。
底砂や水草はお好みでってところでしょうか。
月に2、3回、掃除と水換え(水槽の1/3くらい)をすればじゅうぶんです。
実は我が家でも昔、錦鯉を水槽で飼っていたのですが、ほとんど手入れしてませんでした。
飼い主失格といわれてもしかたないですが、それでも10年以上元気でした。
40cm近くに育ったんですよ。
人にあげちゃって、その後どうなったんだろ……?
とにかく、錦鯉はタフな魚。
「泳ぐ宝石」なんて言われますが、実は敷居の低い観賞魚です。
インテリアにもなり、お得なペットといえるでしょう。
まとめ
錦鯉はどこか「格上」といった雰囲気。
でも、一部が高騰するだけで、誰でも簡単に飼える。
しかも、模様に個性があるというのも、魅力です。
オンリーワンって気がする。
魚ってだいたい量産型みたいなところあるし。
飼育は初心者でも大丈夫。
水槽一つからでも始められます。
自分好みの模様の錦鯉を集めるのも楽しいでしょう。
いろんな楽しみ方ができそうですね。
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