キリンの首は長い。
当たり前ですよね。
でも、「なぜ長いのか?」。
そう聞かれて、上手に答えられるでしょうか?
これ、実は正解がないんですよ。
というか、なぜ長いのかわかっていないのです。
定説は一応あります。
「ダーウィンの進化論で云々……」と。
ところが、一般の進化論では説明がつかない。
あんなに平和そうなキリンなのに。
ダーウィン大先生に真っ向から歯向かう存在なのです。
キリンの首はなぜ長いのか?
当然の事実なのに、さっぱりわからない深い謎。
進化には僕らの知らないショートカットがあるのかもしれません。
キリンが進化論を否定する!
ダーウィン進化論は生物学の骨子です。
全生物は進化論に当てはまっていないとなりません。
どんなに変な生き物でも、それは進化の絶対的結果。
「なぜそうなった?」は進化論で説明がつく!
……と言いたいところですが、どうにも進化論で納得できないヤツらもいます。
キリンもそのひとつです。
キリンの進化とは?
長いキリンの首。
進化論に当てはめると、こうなります。
キリンの祖先は首が短かった。(馬くらい)
その中に少し首長の、背の高い個体がいた。(首長キリン)
首長キリンは他のキリンより高い場所の餌に届く。
敵も発見しやすいし、異性に好まれたかもしれません。
生存に有利なので首長キリンが生き残る可能性が増える。
首長キリンが遺伝子を残しやすくなる。
群れで首長がトレンドになるわけです。
また、その中に背の高い個体がいる。(首長長キリン)
首長長キリンが生き残り、遺伝子を残す。
首長長キリンから、さらに首長長長キリンが……。
という繰り返し。
現在のキリンは、首長長長長長長……キリンである。
要は「ちょっとずつ長くなった」ってこと。
いきなり、ドーンと長くなるわけありません。
進化論の基本は「少しの差の積み重ね」なのです。
もし、子供に質問されたら。
「キリンさんは高い餌も食べようと頑張ったからだよ」
と答えればいいでしょう。
これはラマルクという人の説。
その後、ダーウィンが
「食べようと頑張ったからではなく、
たまたま首長キリンが生存に有利で(適者生存)
生き残った結果に過ぎない」と直したのです。
とりあえず、今出せる最適解はこれ。
だけど、正解かどうかはわからないのです。
見つからない中間種
キリンの近種に「オカピ」というのがいます。
キリンとシカとシマウマを混ぜたような動物。
世界三大珍獣のひとつです。
他はジャイアントパンダとコビトカバ
キリンの祖先は「パレオトラグス」という古代獣。
1000万年ほど前にいました。
オカピのような動物だったと考えられています。
オカピの首の長さが50㎝、キリンが2mとすれば。
進化の途中に首が1mや1.5mの中間キリンがいたことになります。
しかし、この中間キリンが見つからない。
進化論の通りなら絶対に中間がいたはずなのに!
これがよく言う「ミッシング・リンク」。
間が抜けている「失われた鎖」なのです。
1、2、3……が、1……3になって2が見つからない状況。
段階を経る進化論で起こり得ないことです。
これはキリンだけではありません。
かなり多くの生物で、中間が抜けています。
人間もそう。
サルからヒトの中間種も未だ発見されていません。
雪男やビッグフットがそれに当たるなんて話もありますが、正式に見つかってないのだから受け入れられない。
当然、こんな疑問が出てきます。
「ダーウィン進化論が間違っているのでは?」と。
進化には飛躍の時期がある?
首が1mや1.5mの中間キリンは化石でもありません。
「見つかっていないだけ」
そう言い張ることもできるけど。
刑事ドラマなら「そんなできすぎた嘘が通用するか!」と一喝されるレベル。
中間が見つからないのはキリンだけじゃないんですから。
「いない」という状況証拠から、こう考えるより他はない。
「生物は“一気に”変化する」
ダーウィン進化論がひっくり返る仮説です。
急激な進化は可能なのか?
しかし、急速な変化なんて可能なのでしょうか?
高校デビューとかじゃないんですから。
首50㎝のキリンが、いきなり首2mキリンになれるのか。
進化論に照らすと、それだけの変化をするにも、1000万年は短すぎるというのに。
キリンの存在は、進化論を否定している。
考えを改める必要がありそうです。
「突然変異」や「ウイルス」で考える説もあります。
つまり、ある理由で大きな変異が起こった。
それが生存に都合がよかった。
これなら中間種がいない。
短期での大変化も説明はつく。
しかし、これはこじつけのようなもの。
なにより、突然変異説、ウイルス説も裏付けになる証拠はないのです。
「中間種がいない」という結果を、進化論の枠内で収まるよう、無理やり推論しただけ。
「そういう進化もあるかもね」って話。
結局、キリンの首が長い理由はわからないのか。
オカピがヒントをくれるかもしれません。
用意されていた進化だった!?
キリンと近い珍獣オカピ。
首の短いキリンと言えるでしょう。
首はただ伸ばせばいいってもんじゃありません。
骨から血管まで伸ばさないとならない。
高い頭に血を送る高血圧に耐えるシステムも要るでしょう。
準備ができて、はじめて伸ばせるわけです。
実はオカピはこの準備ができています。
でも、オカピの首は短いまま。
こうは考えられないでしょうか。
キリンもオカピも首長のポテンシャルが元々あった。
オカピは森林に隠れているので、首を伸ばす必要がない。
一方、キリンはサバンナに進出。
そこは四方開けっ広げの空間。
広い世界には出れたけど、敵に見つかりやすくなった。
おかけでオカピの発見はずいぶん遅れました
そこでキリンの首長能力が覚醒。
環境変えたら、眠っていた能力が目覚めちゃった。
代を重ねるごとに、首はどんどん伸びる。
元から持っていた才能?ですからね。
短期間で現在のキリンとなり、中間種の時期も短かったから化石も見つからない。
これなら進化論も否定せず、キリンの長い首の説明がつきます。
結局は「努力」より「血筋」なのかも。
少年漫画の主人公はだいたい血筋で強いですし。
でも僕はラマルクの「頑張った説」が好きだな~。
「頑張れば何にでもなれる」ほうが夢がある。
実際のところはわかりません。
キリンの首は永遠に学者を悩ます謎と言えそうです。
まとめ
ゆっくり変わってゆくダーウィン進化。
完成に向けて一歩一歩前進する。
腑に落ちる常識です。
でも、キリンの首は説明できない。
数多いミッシング・リンク。
生物には「突然大化け」する可能性があるのかもしれません。
それはヒトにもある。
近い将来――。
スーパー地球人に覚醒しちゃうとか。
キリンの首はそんな夢も見せてくれる進化なのです。
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