米びつの中に虫が湧いたことはないでしょうか?
食べ物につく虫ってのはとにかく不快なものです。
神経質な人なら、しばらくご飯が食べられなくなるかもしれません。
けっこうトラウマですよね。
おまんまに手を出すような害虫は許せません。
なんとか原因を突きとめ、駆除、対策をしたいものです。
米につく虫にはいくつか種類があります。
まず、その虫を特定し、対策を練ろうではありませんか。
米に湧く虫とその原因
人間の食べる米ですから、虫が好むのもわかります。
だからってシェアする気にはとてもなれません。
コソコソと米びつに忍び込んでいる根性も気に入らない。
そんな米食い虫のほとんどは、
「コクゾウムシ」か「ノシメマダラメイガ」のどちらかです。
他にもいますが、この2種だけ覚えておけばいいくらい。
米食い虫の代表格です。
先にコクゾウムシから見ていきましょう。
犯虫1:コクゾウムシ
米に小さなカブトムシみたいな虫がついていたら、それがコクゾウムシです。
我が家もコイツにやられたことあります
大きさは3mm程度ですが、
黒っぽいので白米の中では目立つでしょう。
コクゾウムシは日本に1000種いるゾウムシの一種。
ゾウの鼻のように伸びた口吻が特徴です。
米につくので「穀象虫」。
コクゾウムシはその口で穴を開け、米の中に産卵します。
それが孵化して、小さなイモムシとなり、米を食べながら成長。
サナギを経て、米から成虫が出てくる。
その成虫がまた米に産卵して……と地獄のサイクル。
放っておくとこんな阿鼻叫喚に。(シムシティーか!)
近頃は米も厳しくチェックされているので、産卵された米が売られることは減りました。
それでもゼロとはいえません。
最初から買った米にいる場合もあれば、
後で外から成虫が入り込んでという場合もあります。
もうひとつのノシメマダラメイガも生態は似ています。
犯虫2:ノシメマダラメイガ
ノシメマダラメイガは体長1.5cmほどの蛾。
こちらは米の表面に産卵するタイプです。
一週間ほどの寿命で産む卵の数は約200個。
幼虫は1cmくらいのイモムシ。
コクゾウムシのイモムシと違い、米の中を動き回るイモムシですから、トラウマレベルは高いかもしれません。
このイモムシの特徴は糸を吐くこと。
サナギを作るための糸で、このために米を固めるのです。
糸で繋がったような米粒の束があったら、メイガを疑ってください。
白米に紛れて、蛾や白いイモムシが見つかるかもです。
ノシメマダラメイガも最初からいたと、後からついたがあります。
下の動画がすごくわかりやすかったです!
コクゾウムシもノシメマダラメイガも、穀物全般につくようです。
小麦で作った麺やパスタ、豆類、お菓子などにつくこともある。
商品の袋を食い破って侵入することも。
お米の袋に開いてある小さな穴からだって入り込める。
なかなか防ぎようがない。
間違って食べてしまっても、どちらも害はまったくないんですが、だからOKとは言えませんよね。
虫食う趣味なんかない!
駆除、予防対策を知っておきましょう。
米食い虫は簡単に駆除できるぞ!
駆除・予防の前に、ひとつ疑問に答えておきましょう。
「虫のついた米は食べられるのか?」
コクゾウムシなら駆除してしまえば、食べても問題ありません。
ノシメマダラメイガは被害状況によります。
前述したように、食べても大丈夫なのですが、
数百も産卵されイモムシが大量発生したのなら、廃棄したほうがよさそうです。
僕的には食べ物を無駄にするのは反対ですが、さすがに食欲は失せますよね。
虫のつく米はやはり美味しい米。
虫害にあった米というのも、少しは混じっているものなのですが、大きすぎる被害はどうしようもない。
そうならないように予防が大切になるわけです。
密封して冷蔵庫保存
コクゾウムシ、ノシメマダラメイガは暖かい時期に発生します。
20℃を超えるようになると、特に活発になります。
逆に寒さには弱い。
そこで米を冷蔵庫に入れる手があります。
「そんな広いスペースないよ」って人もいるでしょう。
10kg袋なんてとても入りません。
そこで夏場は少量ずつ買う。
2kgくらいなら、冷蔵庫にも余裕があるはずです。
また、タッパー容器やペットボトルに小分けすれば、
かなり入れられるんじゃありませんか?
できれば8℃くらいの野菜室がベスト。
冷凍庫は寒すぎるので米もダメにしちゃいます
最近は保冷式の米びつも売っています。
冷蔵庫に入れなくても、密閉されていれば虫はつきません。
その場合、保管場所はなるべく涼しい場所にしてください。
防虫グッズとトウガラシ
イージーな手段ですが、防虫グッズも効果的です。
中に置くだけ、蓋の裏に張っておくだけといった商品。
数百円ですから、予防で入れておいてもいいでしょう。
ついでにカビも防いでくれるものもあります。
僕はしたことがないんですが、トウガラシも防虫効果があるそうです。
赤でも青でも大丈夫。
トウガラシに含まれる化合物の臭いを虫が嫌がるらしい。
生は腐敗するので乾燥したものを使うこと。
ヘタはカビがつきやすいので取っておくといいです。
ガーゼなどに包んでおくと、もし中身が出ても安心ですね。
5kgの米に対して、2~3本。
ただ、効果は1ヶ月程度らしく、防虫剤の代替と考えてください。
繁殖した虫の駆除方法
虫が湧いた米はどうすればいいのでしょうか?
ちまちまと取り出すのも大変ですよ。
その場合、米を日にさらすといいです。
米食い虫は光が苦手。
明るい場所に新聞紙などを敷いて、上に米を広げておけば、虫は逃げてゆきます。
直射日光じゃなくてもいいですよ
ただし、米の中に潜んでいる虫にはあまり効果がありません。
完全な死滅を目指すなら、冷凍するのがいい。
死んだ虫は、米を水に浸すと浮いてきます。
気持ちのいいものじゃないけれど、普通に食べられます。
一度虫の湧いた米びつはよく洗い、日に当てて消毒するといいでしょう。
虫の湧く確率は
「農薬使用米より無農薬」
「白米より玄米」
が高くなります。
・低温、密閉で保存すること
・早めに一袋食べきってしまうこと
・防虫対策をしておくこと
が一番です。
やはり、虫に侵入されれば食欲は減退します。
毎日、美味しくお米を食べるために、気をつけたいですね。
まとめ
米びつに虫が湧く。
精神的にくるものがあります。
その敵はほぼ、コクゾウムシとメイガの2種類。
しかし、対策は共通しています。
低温保存、密閉保存、防虫剤でだいぶ防げると思います。
今回の記事を書く作業で、
僕はたくさんの米防虫グッズがあると初めて知りました。
こんな清潔な現代でも、米被害は多いんでしょうね。
食べられるとはいえ、虫の住処となった米は抵抗がある。
泣く泣く捨てないように、対策を講じておきましょう。
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