土佐犬(土佐闘犬)は従順なペットになる!飼育法は?危険はないの?

ペット

皆さんは「土佐犬」にどんな印象があるでしょうか?

「危険な闘犬」

「怖い大型犬」

こんな意見が大半だと思います。

実際に大きさは日本犬では最大。

人を襲ってニュースになることもある。

「大きい」「危険」「強い」は、
今の時代に流行らない性質でもあります。

そんな事情で、土佐犬を巡る環境は厳しく
肩身が狭くなっているのをご存知ですか?

土佐犬は決して飼育に向かない犬ではありません。

起こした事件なども、飼い主に問題がある場合がほとんど。

本当はとても性格がいいんです。

日本を代表するご当地ドッグ・土佐犬が見直されてほしい!

飼育法とともに、危険や事件。

闘犬の歴史などを紹介してゆきます。

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闘う犬・土佐犬の歴史

土佐犬は体高が60~80cm以上もある大型犬です。

体重も60kgから100kg近いものまでいます。

日本では珍しい大型犬。

垂れ耳、垂れ頬ですが、「キング・オブ・日本犬」といった風格です。

30kgくらいの土佐犬もいますよ

性格は忍耐強く、飼い主に従順。

意外と人懐こい。

同時に攻撃的なファイターでもあります。

土佐犬といえば、やはり「闘犬」。

犬を戦わせる文化は世界各地に見られます。

日本にも鎌倉時代後期から闘犬はあったようです。

特に四国土佐(高知県)では、
藩士の士気を高める目的で幕末期に盛んに行われます。

地元の四国犬を戦わせ、
「男はいごっそう、女ははちきん」
の蛮風を養ったんですね。

幕末の土佐藩の活躍は、闘犬が理由だったのかもしれません。

見よ!この勇姿。

土佐犬:闘犬の横綱の土俵入り

作られた戦士だった!

闘犬は明治になると下火になります。

近代化にはそぐわないと思われたのでしょう。

しかし、土佐の闘犬は廃れませんでした。

文化保護のために復活。

さらに元々の四国犬に、
ピットブルやマスティフなど海外の闘犬を掛け合わせ、
より強い犬をブリードしました。

これが「土佐闘犬」

戦うために生まれた、エリートファイターです。

現在「土佐犬」といえば、この土佐闘犬を指します。

ちなみに闘犬は英語で「Dogfight」。

戦闘機での戦いもドッグファイトといいますが、こちらは相手の死角となる後方をお互いに取ろうとする様子が、相手の尾を咬もうとする犬のケンカみたいだから。

本物の闘犬は真正面でのガチンコ勝負です。

こうして迫力を増した闘犬。

その後全国で人気となり、各地で催されます。

僕も小学生の頃、近所に興行に来た闘犬を見たことがあります。

激しい攻防に興奮しながら、怖さも感じたことを覚えています。

「こんな荒い気性の犬は、飼うのも大変だべなぁ」なんて。

事実、戦うために生まれた土佐犬は、飼育の難易度も高めなるんです。

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土佐犬の飼育

海外では土佐犬は「危険犬種」に認定されています。

大きく、攻撃的なのが理由。

きちんと飼育の申請をし、認められないと飼育できません。

日本でもいくつかルールはありますが、やや緩めなところがあります。

なので、
飼育には飼い主一人ひとりの責任が求められる
ことは当然です。

どうやって飼えばいいのか。

見ていきましょう。

土佐犬飼育に必要なもの

土佐犬はとにかくパワフル。

必然、飼い主にもパワーは要る。

ついでに、お金もちょっとかかります。

土佐犬の飼育は以下の通り。

・土佐犬の購入

土佐犬のブリーダーから買うことになります。

子犬なら安いので数万。高いものは15万~30万円でしょう。

血統のいい犬は50万円にもなることがあります。

子犬から育て、人に慣れさせておくと、
温和で育てやすい成犬になる傾向もあるようです。

子犬はこんなんです。

ゴールド犬舎・土佐犬赤毛メス・子犬(生後32日現在)6kg

・頑丈なゲージ

土佐犬は「危険犬種」で、放し飼いはできません

人が触れないよう、また逃走できないように、強固なゲージは必須。

・餌

ドッグフードでも残り物でもOK。

ただし量は食う。

餌代は月1万円くらいが目安と思ってください。

・躾

やたらと攻撃しないように躾けないとなりません。

土佐犬は飼い主には忠実ですが、
他者には警戒心が強く、攻撃的になりやすいのです。

プロのトレーナーに頼む手もあります。

・散歩

朝晩2回、一時間ほどさせます。

運動量が少ないと、土佐犬はストレスが溜まります。

もちろん、散歩で力負けしない体力が要るのは言うまでもありません。

・リード・口輪

簡単にちぎれない強いリードが必要です。

また、口輪もさせておくと安全だと思います。

周りの人を怖がらせないことも大事ですよ。

このように、土佐犬には万全の安全が重要。

子供や女性、高齢者など非力な人は飼ってはいけません。

そして、絶対飼わないでもらいたいのは、無責任な人です。

無責任な飼い主のおかげで土佐犬の被害がニュースになり、
土佐犬の悪評に結びついているのです。

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土佐犬はつらいよ!

土佐犬の印象はいいとは言えません。

「攻撃的で、人を襲う、野蛮な犬」

闘犬ですから攻撃的は仕方ない。

悪評の原因は、やはり時々起こる事件にあるでしょう。

土佐犬の襲撃事件

2014年。

北海道白老町で、2頭の土佐犬が海岸を散歩中の女性を襲いました。

女性は水死。

おそらく海に逃げ、倒されたと思われます。

飼い主は女性を放置したまま、犬を家に連れ帰り、
その後「女性の遺体を発見した」と通報。

自分の犬が襲ったことは言いませんでした。

しかし、遺体には咬み傷もあり、発覚。

飼い主は土佐犬を登録せず、狂犬病注射もしておらず、
近所からも「危ない」と思われていたそう。

飼育するための責務も果たさず、事件後にも卑劣な保身をしている。

最低の飼い主といえるでしょう。

土佐犬が人を襲う事件は、毎年のようにあるものです。

2016年には、プードルを散歩させていた女性が襲われました。

飼い主は横須賀市の暴力団組長。

件の土佐犬は前年、前々年にも、
散歩中の他の犬を襲った前科がありました。

2019年5月にも、飼い主の老人が世話中に襲われて亡くなっています。

ニュースになるものも多いのだから、
ちょっとしたトラブルならいくらでもあるでしょう。

犬の被害は日本だけじゃありません。

闘犬、猟犬など攻撃的な犬種が、
人間を襲う事件は後を絶たない。

闘犬が悪とされるのはやむを得ないようです。

排除される闘犬文化

世界中にあった闘犬は縮小の一途です。

原因は「動物愛護意識の高まり」

闘犬は互いが血みどろになる過激マッチ。

死んでしまう闘犬もいます。

また、「かませ犬」の問題もある。

闘犬に自信をつけさせるため、
一方的に咬まれる「やられ役」です。

まさにイジメの構図。

「闘犬は非人道的だ!」ってわけ。

このご時世、批判が出ないわけありませんね。

僕個人は、適度に戦わせるなど安全が保たれていれば、闘犬も続けていいという考え。

「文化だから」というフワーっとした理由というより、
戦士として生み出された土佐犬に戦う場が与えられないのが逆に不幸に思えるからです。

でも、僕のような意見に賛同しない人も多いでしょう。

愛犬家から見れば、僕なんか
「悪魔」「非国民」と呼ばれかねないかも。

最近では、サーカスの動物の芸や、ハブVSマングースのような見世物も、やりにくくなっているんだとか。

意見は人それぞれですが

土佐犬は飼い主次第!

ただ、土佐犬に関しては風評被害も大きいと思います。

事件にしても、飼い主の責任がほとんど

人に危害を加える頻度は、普通の犬と大差ありません。

攻撃力が高いので、ひどい事件になっていますが、
飼い主がきちんと飼っていれば、人にも懐く忠実な犬種なのです。

怖い気持ちが先行して、土佐犬に偏見がないでしょうか。

怖れるよりも、知ってほしい。

闘士の血はたしかに扱いにくいでしょう。

しかし、責任を持って飼い、心を通わせられれば、
これほど頼もしい相棒もいません。

「いつかは大型犬を」と思っているなら、土佐犬も考えてみてください。

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まとめ

土佐犬はよく見る犬ではありません。

大型で、躾も大変。

飼育施設を整えるのにお金も少しかかる。

そのため、飼う人は多くなく、飼い主といえば堅気じゃないイメージ。

たまに出会うと大きくて恐怖も感じる。

そして闘犬。

「可愛い」という印象は低いかもしれません。

でも、よく知れば魅力的なジャパニーズ・ビッグドッグ。

この伝統ある土佐犬は、守られていかねばならないと思うのです。

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