ミズカマキリを飼育してみよう!生態・寿命・餌まとめて解説

ミズカマキリの画像 ペット

小学生の頃、近所の池でよく
「ミズカマキリ」を捕ったものです。

カマキリの失敗作というか、アメンボの上位版というか、どこか貧相な感じのする、水生昆虫です。

よく採ったと言っても、実はギンヤンマのヤゴを捕るのに、網でゴソゴソ池をかき回していると、一緒に捕れたというもの。

ほとんど外道な昆虫でした。

このミズカマキリ。

最近は数が減っているそうです。

僕も数十年見た記憶がありません。

でも、時々は思い出す。

夏休みの水遊びの記憶と共に、ミズカマキリの記憶も昔の友達みたいに蘇るのです。

ミズカマキリは飼育も簡単な昆虫です。

適当で問題がない。

子供の知育にもピッタリでしょう。

水中でゆら~っと滑るように移動する姿は、水辺の忍者といった雰囲気です。

その生態や飼育法をまとめてみました。

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ミズカマキリについて

ミズカマキリは棒のような体長4㎝くらい。

体長と変わらぬ長さの呼吸管がお尻から出ています。

呼吸管がやや短いのがメス。

そして、鎌状になった前腕。

水中にいるから「ミズカマキリ」。

でも、カマキリとは別の昆虫です。

カマキリのような水生カメムシ

ミズカマキリはカメムシ目に属しています。

水生でカメムシの仲間は、タイコウチ、タガメ、アメンボなど。

ミズカマキリはタイコウチ科になります。

タイコウチはタガメに似た昆虫。

ミズカマキリと同じく、鎌の腕を持っています。

タイコウチがスマートになったのがミズカマキリ。

タガメはコオイムシ科となっており、ミズカマキリとは“いとこ”くらいの関係と思えばいいかな。

水生カメムシの特徴は、口吻を獲物に刺して体液をチューチュー吸うスタイル。

ムシャムシャするカマキリとは違います。

ミズカマキリも、オタマジャクシや小魚を襲って暮らしているのです。

僕の故郷は北海道なのですが、タガメもタイコウチもいません。

鎌持ちの水生昆虫はミズカマキリだけ。

だから、捕まえたときは、なんとなく「当たり」のような気分でした。

で、水槽にその日捕まえたオタマジャクシなどと一緒に入れておくと、ミズカマキリは一晩で虐殺をやってくれて、朝に驚いたのはいい思い出です。

ジェバンニかよ!

ミズカマキリはどこにいる?

ミズカマキリは日本中に生息しています。

汚れた水域でも普通にいます。

僕は見たことはないのですが、けっこう飛ぶそうです。

体が細く軽いぶん、飛行能力は高いのだとか。

だから、水場であれば、どこにでもいる可能性はある。

逆に泳ぎは上手くありません。

素早くもないし、捕獲は容易でしょう。

しかし、数は減っているので、どこでも捕れるとは言えません。

餌となる小生物がいる、止水が狙い目です。

池、水たまり、田んぼなどですね。

泳ぎがイマイチですから、川のように水の動く場所は苦手なのです。

河川、用水路、学校のプールにいることもあります

水草のある辺りを網でガサゴソやれば、捕れるでしょう。

細い体を水草に紛れさせ、獲物を待ち伏せする生態なので、いる場所でガサ入れすれば、けっこう捕れたりします。

この辺も忍者っぽいね。

ちなみに、3cmほどで、尻の呼吸器が短いのは、近種の「ヒメミズカマキリ」

都市部でも捕れるミズカマキリより生息域は狭く、自然の豊かな場所で見られます。

どちらも寿命は1~2年

水質にはあまりこだわりがありません。

手軽に飼育し、観察するには、ちょうどいい昆虫と言えるでしょう。

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ミズカマキリの飼育

ミズカマキリは数百円で、ペットショップでも売られていることがあります。

子供の頃、どこにでもいた生き物に値段がついていると、「時代だなぁ」としみじみ思う。

今じゃ動物園で見せているほど。

飼育は簡単なので、機会があれば飼ってみましょう。

【東山動植物園公式】ミズカマキリ《 水生昆虫 虫 世界のメダカ館 》

水槽・水温・水質は?

水槽はプラスチック容器でじゅうぶんです。

バケツなどでもいいのですが、透明なら観察しやすい。

飛ぶこともあるので、蓋は必要になります。

入れるのは水と水草。

捕獲したものなら、その場所の水を少しいただいてきてもいいでしょう。

水道水の場合は一日汲み置きして、カルキの抜いたものを使ってください。

水の深さは10~15㎝くらい。

泳ぎ下手ですから、足場となる水草も入れます。

足場は掴まることができれば、なんでも構いません。

水質や水温も神経質になる必要はありません。

外気温に任せればいいです。

ただ、ミズカマキリは冬眠します。

寒いと動きが鈍くなる。

むしろ、屋外などで水が凍らない程度にし、冬眠させるほうがいいと思います。

冬眠させるほうが寿命も延びますから。

餌はなんでも!繁殖も可能!

肉食のミズカマキリの餌は生餌です。

僕がしたように、オタマジャクシと一緒にしておくと、勝手に食べて(食べられて?)くれます。

草と小さな水生生物を置くテラリウムのような環境を作ってやれば、ミズカマキリは生きてゆけるのです。

飼育するなら、当然餌は補充しなくちゃなりません。

割となんでも食べるらしく、水中にいる生き物なら大丈夫。

ショップには必ず置いてあるメダカが手に入れやすいでしょう。

成虫であれば水に落としたコオロギなんかも食べます。

入手しやすい餌を考えてください。

共食いはあまりないですが、1リットルに1匹程度にしておきましょう。

オスとメスがいれば、産卵してくれるかもしれません。

ミズカマキリは不完全変態で、幼虫は成虫と同じ姿。

脱皮して大きくなる昆虫です。

小さいうちはアカムシを与えるといいようです。

上手くいけば2世、3世と代替わりさせられるでしょう。

本当に手間いらずで飼えちゃうミズカマキリ。

僕もちゃんと飼育していれば良かったと思います。

まあ、子供の頃は当たり前に捕れたので、飼育しようなんて思えなかったんですよ。

意外とカッコいい虫な気がするんですが……。

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まとめ

幼い僕にはトンボやカエルはいい遊び相手でした。

ミズカマキリは「そう言えばいたなぁ」ってポジション。

だけど、妙に記憶には残っていたりします。

だって水中のカマキリですよ。

なんかカッコいい潜水艦みたいな魅力があったのです。

飼育はとても簡単。

池の水と草ごと水槽に入れて持って帰れば飼える。

あとは時々、餌となる生き物を足せばいいだけです。

数が減り、出会わなくなりましたが、また近所の水辺に戻ってくることを願わずにはいられません。

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