【世界最小ネコ】クロアシネコとサビイロネコってどんなネコ?

陸生動物

小さいものは、だいたい「かわいい」。

Kawaiiには、「小さい」が不可欠な要素なのでしょう。

ネコなんかも子ネコの時分はかわいいのに、
大きくなったら憎々しくなったりします。

「世界最小のネコ」といわれる『クロアシネコ』と『サビイロネコ』。

大きくなっても幼ネコのサイズ。

「ずっと子ネコでいてほしい」

どちらも、そんな無理な要望に応えてくれるネコです。

でも性格はだいぶ違うらしい。

今回はキュートなミニマムキャットの紹介です。

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クロアシネコ

クロアシネコはオスが体長40cmで、尾が20cm弱。

メスはもう一回り小さく、体調36cm、尾15cm程度です。

重さは1.3kg(メス)~1.9kg(オス)。

一般的なイエネコが体長約50cm、体重4kg前後ですから、その軽量さがわかると思います。

砂漠に適した黒足とは?

クロアシというと、僕はワンピースのサンジを思い出すのですが、クロアシネコも足が黒い。

というか、足の裏が黒い

これは毛が生えているから。

クロアシネコの生息地は、南アフリカ、ナミビア、ボツワナの乾燥地。

熱い砂の上を歩くのに適した足です。

「砂漠の天使」と呼ばれるスナネコ(Sand-Cat)と同じですね。

草原などにもいますが、やはり足は守りたいんでしょう。

ただ、毛のせいか木登りは苦手で、登ることはありません。

スナネコはクロアシネコから派生したと考えられています

もうひとつの特徴は「顔が大きいこと」。

耳も丸く、全体的にずんぐりとしている。

だから、大人になっても幼く見えるんです。

しかし、警戒心は非常に強く、人にはまず懐きません。

行動も単独。

ネコ集会みたいに寄り集まったりなんてしない。

イエネコとはだいぶ違うようです。

= ^ ^ = Black footed cat = ^ ^ =

クロアシネコはキリンも殺す?

クロアシネコは見た目に反して「世界一怖ろしいネコ」とも呼ばれます。

その理由のひとつは大食漢だから。

一日に、体重の6分の1も食べる。

体重60kgの人なら10kgの肉を毎日食べる計算です。

でも大きくならない。

いくら食べても太らないの~って人みたいですね。

クロアシネコの狩りは「追跡型」。

獲物に近づいて、急襲するスタイルです。

毛の生えたクロアシも、忍者のように音もなく近づくのに役立つのでしょう。

もうひとつの理由は、防衛本能の高さ。

小さなクロアシネコは「窮鼠猫を噛む」の「窮鼠」の立場。

身を守るためには、特に凶暴になるのです。

飛び跳ねて、キリンの頸動脈を咬みちぎって殺すこともある、といわれています。

まあ、これは原住民の伝説なんですが……。

でも、勇敢に立ち向かうのはたしからしい。

普段は小動物や昆虫を食べますが、子羊くらいなら襲うそうなので、小さくても相当気は強いのでしょうね。

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サビイロネコ

最小ネコをクロアシネコと分け合っているのがサビイロネコ。

体長は35~48cm。

しっぽは15~30cm。

小さいものなら体重は1kg弱、大きくても1.5kgほど。

このサイズを見ると、しっぽの長さを除けば、クロアシネコより小さいですね。

人に懐くが生態は謎

それにしても「サビイロネコ」とはひどい名前だと思いませんか?

錆び色のネコですよ。

英語でも「Rusty Spotted Cat/錆びた斑点のネコ」。

いわゆるサバトラ、キジトラのような色合いで、
胴体に赤味のある斑点があります。

生息地はインド、スリランカ。

湿原地に棲むものと、乾燥地に棲むものがあり、標高2,000m辺りまでいるそう。

2016年にはネパールでも確認されましたが、
その姿はめったに見られない幻のネコです。

なので、生態もよくわかっていません。

つい最近までインド南部にしか
いないと思われていました

夜行性で、木登りが得意。

ネズミや鳥、カエルなどを食べる。

妊娠期間は約70日で、生後一年ほどで大人になる。

飼育下で12年生きる。

わかっているのはこれくらいです。

サビイロネコはヤマネコに近いのです。

でも、性格はクロアシネコより温和らしい。

人にも近づいてきます。

Rusty Spotted Cat

小さくかわいいクロアシネコとサビイロネコ。

「飼ってみたい」と思うのは当然です。

でも、どちらもペットにできそうもありません。

絶滅が心配されているからです。

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最小ネコたちの現在・未来

クロアシネコの生息地アフリカ南部。

サビイロネコの生息地インド。

どちらも経済発展が著しく、野生動物の環境が脅かされています。

クロアシやサビイロのような小型動物は、
環境変化の煽りを受けやすいのです。

ましてや、両者は局地のネコ。

限定された環境に特化したところがあり、ツブシがきかないんですね。

このままでは絶滅は時間の問題でしょう。

動物園での取り組み

しかし、光明もあります。

現在、日本にはクロアシネコ、サビイロネコを飼育している動物園はありません。

でも、世界にはいくつかあるのです。

幸運なことに、どちらのネコも繁殖は難しくない。

数十匹も増やした動物園もある。

また、それぞれの生息地でも保護が進み、絶滅は免れそう

個体数が回復すれば、ネコ好き大国・日本の動物園にもお目見えすることもあるでしょう。

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まとめ

世界最小とされるクロアシネコとサビイロネコ。

その魅力はとにかく「小ささ」です。

イエネコより小ぶりな野生ネコは、
小さくてもたくましく生きているってところが感動ものですよ。

でも、残念ながらペットにすることは無理。

現地では飼う人もいるそうですが、日本ではあきらめてください。

最小ネコということで動画も多いので、それでガマンですね。

あとは繁殖が軌道に乗るのを祈るばかりです。

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