ドッペルゲンガーを見ると死ぬ?「もう一人の自分」の正体は?

ドッペルゲンガーの画像 その他

『ドッペルゲンガー』はよく知られたオカルト現象です。

それは自分の分身のような存在。

「出会うと死が近い」なんて言われます。

世界中で報告されている、グローバルなお話。

意外と歴史は古く、紀元前にも記録がある。

自分そっくりの「何者か」がいて、勝手にうろつき回っているなんて、考えただけでも気持ち悪い。

そいつがあちこちで、あんなことこんなことやらかしていたら、大迷惑。

で「死期」を告げるとか、とても会いたいと思えません。

でも、「ただのそっくりさん」や「見間違え」って気もします。

それが都市伝説となり、定着したのだろうと。

ドッペルゲンガーは実体があるのか?

それとも、ただの幻覚?

いつか出会っちゃうかもしれない「もう一人の自分」に、どう対処したらいいんでしょう?

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ドッペルゲンガーの実例

ドッペルゲンガーはドイツ語です。

「Doppelgänger」で、「a」の上に点々がある。

この点々「ウムラウト」っていうんだって

意味は「二重の歩行者/影」。

英語では単に「ダブル」と言ったりします。

要するに「分身」ということでしょう。

その分身が目撃されたり、自分の前に現れるのがドッペルゲンガー現象。

有名人も数多く体験しています。

あの人も遭った!ドッペルゲンガー

ドッペルゲンガーは自分と縁がある場所に現れるそうです。

ただし、自分以外とは会話しません。

目撃だけされ、知らぬうちに消えてしまう。

ドッペルゲンガーに遭遇した本人は、
本能的に「それが自分自身」だとわかるといいます。

そして、ドッペルゲンガーに遭って間もなく、命を落とすのだとか。

例えば、作曲家モーツァルトにはこんな逸話があります。

毎夜、ドッペルゲンガーがモーツァルトのもとに現れ、「曲を作れ」と命じます。

モーツァルトはドッペルゲンガーに怯えながらも、「鎮魂曲」を完成させます。

曲が完成したと同時に亡くなり、鎮魂曲は彼自身の葬儀に間に合った……というもの。

映画『アマデウス』は、この話がモチーフでしょう。

アメリカの第16代大統領リンカーン。

自分の生霊をたびたび目撃し、死期が近いと悟ったそうです。

その後、暗殺されています。

日本では、芥川龍之介が有名です。

自ら「ドッペルゲンガーに遭った」と話していたほど。

その分身に悩まされ、服毒自殺を図ったらしい。

しかし、これらは都市伝説の域を出ません。

せいぜいが「自己申告」で、事実が確認できない。

第三者がドッペルゲンガーを見た例もあります。

ドッペルゲンガーは他人も見る!

興味深いのは、フランスのエミリー・サジェの事例。

19世紀半ば、教師になった彼女は、生徒から「先生が二人いる」と教えられ驚きます。

生徒にはエミリーが二重に見えていたのです。

やがて、エミリー自身もドッペルゲンガーの存在を認識します。

隣で同じ行動をするドッペルゲンガー。

鏡を覗けば、二人のエミリーが映る。

彼女は同時に別の場所に現れる
「バイロケーション」も起こしています。

40人以上の生徒が、教室にいるエミリーと、外の花壇にいるエミリーを、同時に目撃したのです。

エミリーは気味悪がられ、職にも就けず、身内の家で過ごします。

そこでもよくドッペルゲンガーが家人に目撃されたそうです。

こうした現象は、多くの記録が残っています。

でも、創作された怪談のようで、現実感がありません。

もっと心理的な要因がある気がします。

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ドッペルゲンガーは幻覚?

精神病や、脳障害には、時に
「オートスコピー(自己像幻視)」を引き起こすものがあります。

言い方は悪いですが、「自分を見た」という人に対して、やはり最初に思っちゃうのは「なんかの病気か?」となりますよね。

ドッペルゲンガー現象も、それだというのです。

脳が見せる「もう一人の自分」

ドッペルゲンガーを見たという芥川龍之介。

この人も、ちょっと病的な印象がありますし。

ゲーテやモーパッサンといった文豪も、ドッペルゲンガーを見たといわれます。

作家なら、作品に「自己」を投影することも多いでしょう。

普段から「もう一人の自分」を強く意識していそうな職業。

自身さえ第三者視点で見ている傾向も強そうです。

そんな人が、精神的に参ったとき、自分の幻覚を見やすいと考えれば、納得できなくもありません。

「サードマン現象」というのがあります。

雪山や海で遭難し、「もうダメだ」と思っていると、誰もいないはずなのに誰かの存在をはっきりと認め、励ましてもらったと感じる現象です。

体験者は「守護天使だ!」と思うらしい。

これもドッペルゲンガーに近いのではないでしょうか。

サードマンほどでなくても、
「墓地で幽霊を見た気がする」
「部屋に誰かいる気がする」
など、人の感覚は意外とフラフラしている。

幻覚というのは、思うよりもありふれた現象なのかもしれません。

ドッペルゲンガーの正体は?

では、エミリー・サジェのケースは?

エミリーの分身は大勢が目撃しています。

これも「集団ヒステリー」で、ある程度は説明がつきます。

一人のパニックが、集団に感染してゆくような現象。

「口裂け女」騒動などがそうです。

目撃証言が主に生徒(子ども)であるし、思春期の頃は集団ヒステリーを起こしやすいのです。

エミリーの記録も伝聞で、信憑性は不確か

もちろんドッペルゲンガーは、
「幽体離脱した自分自身」
「パラレルワールドにいる別な自分」

などと出遭ってしまった怪奇譚なのかもしれません。

僕はお会いしたことがないので、なんとも言えない。

怪現象だとすれば、たまたま異界が現実に割り込んできたケースなのかな。

もし運悪く?遭ってしまったら、どうすればいいのでしょう?

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ドッペルゲンガーと遭遇したら?

ドッペルゲンガーの画像

「ドッペルゲンガーを見ると死ぬ」という噂。

これには根拠がなく、件のエミリーもゲーテらも天寿をまっとうしています。

どうやら「分身が自分と入れ替わり、本物が消されてしまう」というSFとかホラーにありがちな設定から、本体が死ぬイメージが出来上がったらしいのです。

また、ドッペルゲンガーが精神的な幻覚なら、その人物はかなり重症。

「ドッペルゲンガーを見るほどヤバい」状態であれば、早晩亡くなる可能性も高いと思う。

伝説はそんな理由で作られていったんでしょう。

ドッペルゲンガーは怖くない!

ドッペルゲンガーに遭ったら、人はまず驚きます。

自分と遭う、見るというのは、あり得な過ぎて脳が大混乱する出来事。

冷静でいられないと思います。

そこはなんとか落ち着いて、状況を整理しないといけません。

そっくりさんや見間違いではないか。

ほとんどはそのパターンでしょう。

しかし、本当にドッペルゲンガーだったら……。

大事なのは自分自身に原因がないか疑ってみること。

「疲れている」「心が追い詰められている」というサインと捉えるべきです。

朝のトイレでウン○の色を見るように、ドッペルゲンガーが体調を教えてくれると思えばいい。

ウン○レベルなら怖くない!

なんか無理やりだな……

深刻なら、精神科で診てもらうことも考えましょう。

ドッペルゲンガーは死を呼ぶものではないと思います。

「ちょっと休めよ」と教えてくれるものと、ポジティブに考えましょう。

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まとめ

ドッペルゲンガーは不気味な話です。

ドイツ語の語感もあってか、魔術的な不思議を感じます。

昔から人間は「自己」と「他者」を考える動物。

自己であり、他者である存在はあるのか?と疑問も湧く。

「もう一人の自分」の概念は、「私は誰?」的哲学から生まれたのかもしれません。

ドッペルゲンガーが「死を告げる」というのは、やはり後付けのようです。

見えても「疲れているな」と思えばいいでしょう。

まあ、僕のように最近のアイドルがみんな同じ顔のドッペルゲンガーに見えるというのも、別な問題って気はするけど。

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