マンボウ最弱は本当?ありえない死因が広まった理由は?

マンボウの画像 水生動物

マンボウはかなり変わった魚です。

魚の前半分だけみたいな寸詰まりな姿。

やたらとデカい背びれと尻びれ。

大昔にはその片割れの後半分の魚もいて、
いつか出会うと一匹の完全体になると信じられていたんだとか。

ロマンチック……でもないな。

後半分の魚とかキモいわ!

マンボウには「最弱伝説」もあります。

しょーもない死因であの世に行っちゃう。

ネットには笑い話としてよく書かれています。

「目にゴミが入って死んだ」みたいな。

いや、貧弱すぎるでしょ。

それらの伝説は本当なんでしょうか?

調べてみると嘘っぽいのですが、どうやらマンボウの行動などから作られた、理由らしいものがある話なんですね。

マンボウの誤解を解いてあげたいと思います。

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マンボウの面白すぎる死因

「マンボウってすぐ死ぬんだよね~」とよく言われます。

そのせいかマンボウを飼育している水族館が少ないのも事実。

「マンボウ弱い」は半ば事実化し、流布されています。

その死因をざっと挙げてみると……。

  • 海面からジャンプして着水の衝撃でDEATH
  • 方向転換できず岩にぶつかってDEATH
  • 寝ているうちに陸に打ち上げられてDEATH
  • 日向ぼっこで日光が強すぎたのでDEATH
  • 日向ぼっこで鳥につつかれてDEATH
  • 水が冷たくてDEATH
  • 食べた魚の骨が喉に刺さってDEATH
  • ウミガメとぶつかりそうになったSHOCKでDEATH
  • 仲間が死んだ悲しみで貰いDEATH

フィジカルもメンタルも弱すぎでしょうよ……。

これらの死因を見ると、

・泳ぎが下手

・虚弱体質

・小心者

というのが原因にあるような気がします。

それが本当かどうか知れば、最弱伝説の真偽もわかるはずです。

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最弱伝説の理由は寄生虫?

マンボウはフグ目マンボウ科の魚。

最大で3m、体重は2tほどにもなります。

漢字で書くと「翻車魚」「曼波魚」。

英語では「Sunfish」。

他の言語でも「月の魚」「頭だけの魚」「塊の魚」など。

「丸い魚」は世界共通のようですね。

“曼波”は中国語で「マンボー」と発音します

ただ、フグのようなまん丸ではなく、横幅はありません。

こんな滑稽な大型魚が浮いている姿は、さぞかし間抜けに見えたと思う。

僕が子供の頃に読んだ本には
「マンボウは3億個の卵を産む」
と書いていました。

3億はちょっと怪しい数字で(勘定するのも大変そうだし)、実情ははっきりしないのですが、もっとも多産の生物というのは事実らしい。

こうした生態が、最弱伝説にも関係しているようです。

マンボウは泳ぎが下手か?

マンボウは魚らしい形状ではありません。

さらに水面で、ボーっと浮かんでいたりする。

見るからに、泳ぎは下手そうです。

マンボウはクラゲが好物。

それほど水泳力がなくてもありつけそうな獲物だし、泳ぎ下手と思われていました。

最近の研究では素早いイカやイワシも食べていることがわかり、「思ったより泳げそう」となっています。

でも、普段はやっぱりフラフラしている。

水族館で飼っても、ガラス壁にぶつかることが多い

これが水族館にあまりいない最大の理由。

ネットなどで衝突を防がないとなりません。

ただし、水泳力が低いというよりも、
マンボウはほとんど目が見えないのが原因のようです。

目に寄生虫がいて、視力が奪われているんですね。

だから「曲がれず岩に激突」はあり得ます。

といっても、酔っぱらいが電柱にぶつかる程度で、死ぬことはなさそう。

マンボウはとても寄生虫がつきやすい。

実は、これが最弱の噂を作ったらしいのです。

寄生虫を落とすための死のジャンプ

マンボウが水面からジャンプすることは以前から知られていました。

理由ははっきりしませんが、
「体についた寄生虫を落とすため」
と考えられています。

寄生虫の多いマンボウですから、必要な垢落としみたいなもの。

ところで、プールに飛び込んで腹を打ちつけたり、背中から落ちて一時的に呼吸ができなくなったりした経験はありませんか?

あれ、苦しいんですよね~。

2tもあるあの平べったい体でビターンと落ちたら、とんでもない激痛に違いない。

イルカのジャンプと比べると、落ち方が不格好すぎます。

そもそも、あの体はジャンプに不向きでしょうよ。

ある意味、自爆にも見える。

さらに「卵3億」がそこに加わります。

産む数が多いということは、生き残る確率が低いということ。

「マンボウは弱い魚」の印象を強化しちゃっている。

ここから「マンボウは着水の衝撃で死ぬ弱い魚」という冗談が最初に生まれた。

それで死んだマンボウがいた記録はありません。

「痛そうに見える」ってだけ。

見た目が「愚鈍に見える」というのもあったんでしょう。

下動画のように、寄生虫を食べる魚にボケーっとつつかれている様子もアホっぽい。

アヘ顔に見える。

すべてはイメージから生まれたギャグなのです。

さて一度イジられると、止まらないのがネット。

ネタみたいな死に方がどんどん増えてゆきます。

バリ島ダイビング 巨大マンボウのクリーニング Molamola
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マンボウのキャラから最弱伝説ができた!

死因にある「日光に当たって」「水が冷たくて」「鳥につつかれて」。

これらは「皮膚の弱さ」を言っているようです。

ちゃんと基になった事実があります。

マンボウの皮膚は、最大で厚さが7cmほど。

「弾丸もはじく」といわれる装甲なのですが、弾力がある。

強く手を押し当てると、手形が残るのです。

これがまた弱そう。

低反発の寝具みたい

もちろん、それだけ厚いのだから寒暖や鳥につつかれたくらいじゃ死にません。

マンボウは南洋を好みますが、近頃は北海道でも水揚げされる。

多少の冷水でも問題ない。

マンボウに「自分」を見る心理

その他のストレス系は完全にネタです。

ただ、神経質な魚なのは間違いないようですね。

だから飼育も難しい。

ストレス系の死因は、「投影」もあるような気がします。

ちょっとしたことで驚きすぎて「俺って気ィ弱~」って思うことないですか?

ドキッとして「心臓止まるかと思った~」みたいな。

弱さは誰にでもあるもの。

人はそんなに強くありません。

そんな気の小ささを、おっとりしたマンボウに見出し、仲間意識を覚えるというか。

マンボウの弱さのほうに、人はシンパシーを感じやすいんじゃないでしょうか。

どこかマンボウは人間臭い。

ぼんやりと浮かんでいる姿は、社会という大海原で流されるまま、向かう先も見失っている「弱い自分自身」を見ているようです。

たまに無理なジャンプをして、自爆することもちらほら。

だからマンボウはネタにされるほど人気者なのかもしれません。

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まとめ

「マンボウ弱い」はかなりいい加減なようです。

研究者もきっぱり否定しています。

まあ、そんなに弱い生物が生き残っているわけありません。

見た目や生態から、弱っちく感じるというだけでしょう。

実際は厚い皮膚をまとった巨大魚。

独特の形態で「我が道を行く」姿勢は強さにも思えます。

マンボウにはわかっていないことも多く、まだまだ謎の魚。

「この生き方、人間どもに理解できるもんか」

そんなふうにも見える。

海の不思議ちゃん、といえるでしょうか。

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