猫型宇宙生物エルバッキー 昭和の日本を闊歩する!

ネコの画像 その他

エルバッキー(正式名:アルターゴゾ・エルバッキー・ムニューダー)。

遠い星から地球を調査に来た、ネコ型の宇宙生物である。

「お前はアホか」と言われそうですね。

でも、エルバッキーとはその通りの未知動物・UMAなのです。

現れたのは昭和56年。

場所は横浜。

その姿は地球のネコにそっくり。

しかし、エルバッキーは人類より遥かに高度な存在。

愚かな人類を監視し、正しく指導してくれるという。

なんとも昭和の臭いが漂う与太話じゃありませんか!

現代では見かけないタイプのUMAですよ。

今回は宇宙ネコ・エルバッキーを紹介します。

昭和という時代の「懐の深さ」にドップリ浸かってみましょう。

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エルバッキー遭遇事件

時は昭和56年(1981年)。

ダイアナ妃の結婚があり、初代のガンダムが大ブームになっていた頃。

その年、地球へやってきたのがエルバッキーです。

宇宙猫エルバッキー降臨!

横浜にコンタクティーのエリザベートさんが住んでいました。

どこからどう見てもただの日本人のオバさんなのですが、本人が「エリザベート」と言い張っているので、記事ではエリザベートで通します。

この人、普段からメッセージを受け取るお方だったらしい。

「電波系」ってやつです。

エルバッキーが地球に来ることも、事前にわかっていました。

告げられた情報を頼りに、7月22日横浜市を夫とドライブ中。

一匹のネコ……ではなく、宇宙からの使者エルバッキーと遭遇するのです。

なかなか香ばしい話です。

この先も皆さんの忍耐と寛容が試されますから、脱落しないようお願いします。

それは褐色のネコでした。

いや、ネコの姿をした宇宙生物。

丸い目は燦々と輝き、大きく太い尻尾がある。

エリザベートさんは塀の上に鎮座するエルバッキー様を写真撮影。

当時はスマホなんてないので、フィルムカメラです。

しかし、そのネガをエリザベート夫妻の飼っていたイヌが食いちぎり、写真では尻尾はよくわからない。

僕にはイヌにネガを食われるシチュエーションのほうがわからないです。

しばらくして、エリザベートさんは電波を受信しました。

送り主は、アンドロメダ座の高度な異星人。

「ナガンダ・ムー」「ピーガ・パゴイラ」

国籍不明の名前、宇宙人以外には考えられないでしょ。

彼ら(宇宙人にジェンダーがあるかは不明ですが)は、鹿児島県と宮崎県にまたがる活火山・新燃岳(しんもえだけ)に築かれた秘密基地から、優秀な受信者エリザベートにコンタクトしてきたのだそう。

そして、エルバッキーの使命を知らされるのです。

エルバッキーは観察者?

異星人たちの話をまとめると、こんな感じ。

  • エルバッキーは優れた宇宙生物。
  • 本当の名はアルターゴゾ・エルバッキー・ムニューダー。
  • 霊的な存在で、宇宙から平和の使者としての魂を受け継いだ特別な人間にしか見えない。
  • その人間は常にエルバッキーに監視されている。
  • 性格は温和で、人間の言葉がわかる高い知能を持つ。
  • エルバッキーは、核兵器、毒ガスなどが埋められた場所を調査している。
  • エルバッキーは目からレーザー網光線を出す。
  • レーザーで放射能やガスの濃度がわかる。
  • エルバッキーは3匹おり、他は日光の高原山と、秋田の湯沢台にいる。

ちなみに、高原山は古くから霊山で有名。

湯沢台には「涙を流すマリア像」があるそうです。

奇しくもエルバッキー目撃の
1981年に涙を流したのが最後

さて、ここまで読んでくれた方はどう感じたでしょう?

「バカバカしい」

「意味わかんねーよ」

がほとんどでしょう。

心配はありません。

書いている僕だってわからんわ!(書いてるのは楽しかったけど)

その後、メッセージを受け取ったエリザベートさんは、人々に警告し、平和を訴える活動をスタート。

さすが意識の高い、選ばれたお方です。

エルバッキーとはなんだったのか?

ここで正体を考察したいところですが、どうも手をつけにくい。

触れたくない気持ちもある。

エルバッキーを考えるには、時代背景も見る必要がありそうです。

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エルバッキーと昭和宇宙時代

ネコの画像

昭和50年代は、宇宙への関心が強かった時代です。

ピンクレディーが『UFO』を歌った昭和52年。

焼きそば『UFO』の発売は昭和51年。

UFOのカリスマ、矢追純一さんはテレビで引っ張りだこでした。

アニメは「ヤマト、ガンダム、イデオン……」。

映画は「未知との遭遇、スターウォーズ、ET……」

子供だまし扱いだったSFが、完全に市民権を得た頃といえます。

宇宙人に対するイメージも変わりつつありました。

宇宙人は未来の人類?

昭和40年代の宇宙人は多彩でした。

それは人類とまったく違う、怪物じみたもの。

大きいのや小さいの、頭に角が生えていたり、スライムのような軟体だったり、ブッ飛んだ宇宙人話がたくさんあったのです。

それがエルバッキーの頃から、変化します。

宇宙人は小柄で、大きな頭に大きな黒目がある、華奢な生物。

「グレイ」と呼ばれるタイプにほぼ統一されたのです。

今でも、宇宙人といえばコレですね。

グレイは知能が発達し、高度な文明に慣れた細い体になったといわれます。

グレイは、人類の未来の姿ともいえます。

まるっきり違う生き物と捉えられていた宇宙人が、地球人の延長線上のものと変わってきた。

つまり、「宇宙人は地球人より進んだ存在」だと。

この変化は、宇宙人のポジションにも影響を及ぼします。

侵略者から指導者へ

宇宙からやって来る異形の生物。

古い宇宙人観は「侵略者」の感が強い。

ナントカ星人みたいな、悪意のあるものです。

グレイにも地球で牛泥棒やってる疑惑はありますが

その一方で、「人類を正しく導く宇宙人」観も生まれます。

戦争も止めず、核兵器を作り続ける愚かな地球人に、ラブ&ピースを説く宇宙人です。

「私は宇宙人の崇高なメッセージを受けた」

そんな人がかなりいたんですよ。

現代ならとても痛々しい。

でも、1980年代には許容されました。

実際に冷戦時代でしたし、1999年人類滅亡説も健在だった。

もちろん情報も乏しく、未来に不安もあったでしょう。

そんな中、高次元の存在である宇宙人が、自称進歩的な人々の目指すシンボルになった。

文明が高い宇宙人は、同族で争ったりしない。

戦争も、格差も、病気もないに違いない。

「地球人も進歩して、宇宙人の仲間入りをしようよ」というわけ。

今聞くと噴飯ものですが、昭和の人は大らかですからね。

現代のような「あれもダメ、これもダメ」じゃない。

SNSの誹謗中傷もない。

「宇宙人が地球人に教え、平和に導いてくれる」

進歩的文化人の皆さまにはそう信じられていたのです。

エルバッキーも、平和のメッセンジャー。

その登場は、時代背景を見れば、それほどおかしくはない……のかな?と。

エルバッキーの正体

写真の残っているエルバッキーは、どう見てもただのネコです。

尾は太そうですが、そんなネコはいっぱいいます。

光る目もネコなら当たり前。

夜にフラッシュを使った撮影なら、異様に光っていても不思議はありません。

エリザベートさん妄想が強そうなので、ただの野良猫を宇宙生物と信じたのでしょう。

もしかしたら、言葉を交わしたかもしれません。

ネコと話すくらい、電波系には朝飯前です。

もっとも、ネコに挨拶するような人を僕はジブリのアニメ以外で見たことないんですが。

面白いのは、こんな話が今も語り継がれていることでしょう。

エルバッキーは一部の人にはよく知られています。

筋肉少女帯の歌『暴いておやりよドルバッキー』も、エルバッキーがモチーフ。

どちらかといえば、笑い話の類。

でも、昭和の自由さも感じられます。

なにかと規制が多く、息苦しい現代。

ある意味、羨ましい気もしませんか?

害になるデマってわけでもないし。

エルバッキーは「平和のメッセンジャー」ではなく、「古き良き日本のメモリー」なのかもしれませんね。

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まとめ

宇宙が身近になった昭和50年代。

平和主義の異星から、数々のメッセージが届きました。

感度のいい人たちには、それは新時代の神託に思えたようです。

そんな昭和56年。

わざわざ地球にやって来たのが、エルバッキー。

日本の3カ所に遣わされた猫型宇宙生物。

その使命を果たし、故郷の星に帰ったのでしょうか?

今も街をうろつき、調査をしているのかもしれない。

考えてみれば、ネコって偵察にはうってつけの動物ですし。

「地球人はますます愚かになってますよ」

そんな報告をされてないといいんですが。

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